正規表現リテラルの /nseuフラグは正規表現のマッチ動作に影響を与える。(/nseuフラグのいずれも指定しなかった場合は実行時の $KCODEに従う)
/nが指定されていたり $KCODE='NONE'のとき、「.」は改行を除いたり改行を含んだりする 1バイトにマッチするメタ文字だが、/seuフラグが指定されていたり $KCODEが SsEeUuのいずれかで始まる文字列のとき、「.」は日本語を含む、Shift_JIS、EUC-JP、UTF-8の一文字(1-3?バイト)にマッチする。
/nseuフラグや $KCODEは正規表現のパターンの解釈にも影響を与える。
Shift_JISで保存したスクリプトファイルに /表w/ というパターンと '表w' という文字列リテラルがあり、マッチを行った場合。実行時に $KCODE='NONE'であればパターンは /\225\w/ と解釈され、"\225"の後にメタ文字 \wにマッチする文字を探し、失敗する。$KCODE='SJIS'であればパターンは /表w/ と解釈され、"表"のあとに "w"を探し、成功する。
irb(main)> /表w/n =~ '表w' => nil irb(main)> /表w/s =~ '表w' => 0
正規表現パターンの中のマルチバイト文字は文字列の場合と同じく、あくまでバイト列であり、/nseuフラグや $KCODEがどうであれ EUC-JPで保存されたスクリプトの中の正規表現リテラル /あ/ は Shift_JISの「あ」を表すバイト列 "\202\240" にマッチすることはない。