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脳log[20180317]



2018年03月17日 (土) 単独で働くとA氏は4万円の利益,B氏は1万円の利益を生み出せる。ABが協力して働くと10万円の利益を生み出せる。この10万円をABでどう分けるべきか? - Togetter」■メタなコメントは放っておいて、分配を前提とした場合の公平な式とは。■Aは単独の4万円の利益を捨てて10万円の共通利益に貢献したので、14万円分の利益に相当する報酬で報いたい。Bは同様に11万円。そうすると Aの取り分は10万円×14÷(14+11)=5.6万円。Bの取り分は10万円×11÷(14+11)=4.4万円。こう考えたのだけどどうだろう、納得してもらえるだろうか。■共通利益10万円を単独利益の比率(4:1)で分配してしまうのは相乗で生まれた5万円の分け方として正しくないと思うんだよな。単独利益に相当する4万円と1万円を共通利益から予め差し引いて分配して、残り5万円の配分を考えるというのもありといえばありか。でもそれを折半するとなるとあまりに無邪気ではないか。予め差し引いて分配した単独利益相当分についても、二人の共同作業が明らかに単独作業の合算ではない以上、AとBを協働させるにあたっての動機付けとしては有効だろうけど、合理的な分配ではないと思う。■増加幅が比較すると小さい Aから不満は出るかもしれないけど、やはり A=5.6万円、B=4.4万円を最終結論にしたい。■撤回。公正な分配のためには共通利益への貢献度を測定する以外にない。A、Bが単独で得られる利益がいくらというのが条件にあったから、Aと Bが協力する場合としない場合の両方を想定してそれなりの分配を考えたが、指揮する第三者がいて利益を最大化しようとするなら Aと Bは協力する以外にない。その場合の分配が折半では安直な短絡思考だし、単独でならいくらの利益が得られたというのは無関係で無意味な仮定でしかない。共同作業に対する公正な分配は貢献度の測定からしか得られない。それができるなら、第三の指揮者を想定しない場合においてもそれを利用しない理由がない。問いの条件からそれが抜けている以上、出てくる結論は「Aが Bの協力を引き出しつつ自己の利益を最大化するためのごまかし・方便(また、その逆に Bが Aの協力を~)」以上のものにはならない。■Aの利益が最大になるものから順に4案挙げよう。足りない条件から編み出された説得材料にすぎないので最終結論というものは出てこない。■方便1。単独利益からそれぞれの時間単価を算出し、それに従って共通利益を分ける。A=10万円×4÷(4+1)=8万円。■方便2。単独で得られたはずの利益を予め保証することで協力を促し、協力することで生まれた余剰利益を折半とすることで Bの参加をやや得やすくした案。A=4万円+(10万円-4万円-1万円)÷2=6.5万円。■方便3。Bが自滅覚悟で協力しない選択をほのめかすことで、Aの譲歩を引き出した案。協力する場合としない場合を等分に考えるのはつまり自分の初期の案であるので、A=10万円×14÷(14+11)=5.6万円。■方便4。なかよく折半。A=5万円。■元ツイートには選択肢があった!(ついでにいうと Togetterの「残りを読む」はスクリプトなしでは機能せんのよね) 4172票の内訳が、A=8万(22%)/6.5万(33%)/5万(31%)/その他(14%)。■で、おまえの考えは? 「作業の内容(苦楽)による」「利益は動機にならない」「ある程度の傾斜分配(とくに少なめの配分)は飲み込めるが、それは相手への尊敬と自分が蔑ろにされていない感覚があってこそ」 結局メタな発言になるという。しゃーないね、人間だからね。■こういう考え方>「Takashi Hayashiさんのツイート: "ちなみに3は所謂Shapley値の一例になっています.この例だと シナリオ1:BはA単独の利益4を10にすることができるので,Bはこの差6を取り,Aは4のまま シナリオ2:AはB単独の利益1を10にすることができるので,Aはこの差9を取り,Bは1のまま の2つのシナリオを考え,2つの平均を取ります."」。自分が推している案は、共通利益10万円への A、Bの貢献に差を付けていない、情報がないから。……と思っていたがしかし、それぞれが相手の利益を10万円まで引き上げたと考えると貢献度に差を付けることができる。単独で1万円しか利益を出せない Bを10万円まで引き上げた Aの貢献を重く見ることができる。なるほどね。■世の中の半分以上の人はそんなややこしい論理に興味はないだろうし理解を諦めるだろうけども。8:2よりましな配分だったら「面倒くせーな、もうそれでいーよ」で決まっちゃいそう。