「あまりに親切すぎるUIは冗長になる」という考えのもと、プレーヤーを信頼して意図をはっきりさせたかったそうだ。特に意識したのは、「終了したい!」とプレーヤーが操作したときに「はい! 終了しますね!」とすぐに返事をする、会話のような操作感にすること。単なるメッセージでも「プレーヤーとのコミュニケーション」と考えることで、スパッと終わる操作を目指したそうだ。」たとえばことあるごとに「はい」を選ばせてから決定させるシステムは、「ねえねえ、気が利いてるでしょ、ほめてほめて」としゃしゃりでてくる小僧みたいなものだと思ってる。機械は黙って指示されたことをこなせばよろしい。特にそれがなんでもないこと、ありふれたことであるならなおのこと。■複数のゲームで見かけるからたぶん PS4 の標準インタフェースなんだと思うけど、ロードするデータを選んだとき、何の追加情報も示さずに「このデータをロードしますか」と確認メッセージを表示する。自分はすでにリストから「このデータをロードする」と選択しているのだ。そして基本的にロードは不可逆な操作ではない。なんのためのメッセージか。■逆の例。Windows のごみ箱。ごみ箱の存在自体が保険であり緩衝装置なのだから、削除の確認メッセージを表示させていないのだけど、その場合でも、リムーバブルディスク内のファイルを削除するときには「このファイルを完全に削除しますか」というメッセージが表示される。(Shiftなしで)Deleteキーを押す、削除を実行するという普段と同じ操作に対して、実行結果が異なるときに表示されるこのメッセージは、本当に表示する価値があると思う。■逆の例2。Firefox にある「複数のタブを閉じるときに確認する」という設定。複数のタブを開いた複数のウィンドウがあるとする。ウィンドウごと複数のタブを閉じるときには設定通りに確認メッセージが表示されるのだけど、最後のウィンドウを閉じるときには何も表示されない。最後に閉じたウィンドウ(※1つの場合も複数の場合もある)はセッションの復元機能により次回起動時に表示されるから、確認の必要がないのだ。なんのための設定でありなんのために表示するメッセージであるかがわかっている例。