面白かった。
章が細かく分かれてるので適当に区切りながら読めて読み進めやすい。一、二作目と同じフォーマットで書かれてて先の見通しが立つので、やっぱり読みやすい。
一作目で、怪しい怪しいと疑われながら実は黒幕ではなかったスネイプ先生には、「生徒に甘くて人気だけはあるけど底の浅い先生と対比されるような、殆どの生徒には嫌われるけど本質を見抜く一部の優秀な生徒には信頼される先生」というキャラクターを密かに期待してたんだけど、三作目を読んでみるとそうではないね。
今回の話で(というか以前からそうなんだけど)スネイプ先生は、他人の話に耳を貸さず真実を知ろうとしない、ハリーに直接関係のない恨みからハリーを目の敵にする、肝心なときに気を失ってたくせに手柄を独り占めしようとする、けれどハリー達には敵わずどれもうまくいかない。
スネイプ先生は、子供達からけちょんけちょんに嫌われて、ハリー達に出し抜かれることで爽快感を提供する、バイキンマンのようでいてバイキンマンほど愛されてはいない せこい小悪党に過ぎないみたい。(勝手に期待しといてなんだけど) がっかりですよ。
ライジングインパクトはゴルフだった。ブリザードアクセルはフィギュアスケート。
無鉄砲で真っ直ぐでバカな主人公は直視に耐えないこともあるけど、二巻が読みたい。
うはー、青春だー。
三人の著者がそれぞれ一人の視点を分担して書いた、ちょっと変わった試みの本。三つの視点から一つの青い話を、じっくり、たっぷり、ねぶりつくせる、おいしいシステムになっております。
この本の余勢を駆って、『三月、七日』(著:森橋ビンゴ) はもう読んだから『僕らA.I.』(著:川上 亮) をチェック。白いほうの乙一が書きそうとか言われてて期待。