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脳log[2023-12-10~]



2023年12月10日 (日) [AtCoder] 今日は ABC332 があった。ではふりかえり。■A 問題「Online Shopping」。言われた通りにやります。■B 問題「Glass and Mug」。K がべらぼうな数だと相当にややこしい問題になる。操作1が最も数が少なくてサイクルの起点になりそうだけど、そのときにマグが空とは限らないのがいやらしくて、操作1から操作1までのサイクルごとに初期状態の変遷を考えないといけない。操作1と操作1のあいだに操作2が何回繰り返されるか、そのあいだ、操作2と操作2のあいだに操作3が何回繰り返されるかは固定だけど(追記:マグの初期状態が違うんだから違うか)、最後の操作3の繰り返しだけは少なくなるかもしれない。二分探索をして最後の1サイクルだけシミュレートするとかかな。でもこれは B 問題なので K(≦100) 回操作をシミュレートします。■C 問題「T-shirts」。休日ごとにリセットされるので split(/0+/) した結果の 12 文字列について考えた。1の数を c1、2の数を c2 として、[c2,c1-M].max の max を答えにしたら WA だった。たぶん c2+[c1-M,0].max の max を答えにすべきだった。今以て確信はもてない。2パスの別方針の解答をでっちあげたらそちらはミスがなかったらしくそれで AC をとったので。■D 問題「Swapping Puzzle」。制約が5以下とささやかなので階乗の2乗に2乗を掛けても大丈夫。たぶん賢く操作を構成しようとすると、同じ値を持つマスの扱いが問題になりやすいと思う。すべての並べ替えを列挙して盤面が一致しているかを確かめるのが確実。■E 問題「Lucky bag」。解けてないよ。15 15/1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 という入力に対して3秒弱かかるのでは TLE が避けられない。勘違いする人がいるみたいだけど、3秒弱っていうのはコードテストで 2778 ms (<3秒) かかったって意味だよ。俺は勘違いしてないよ。■F 問題「Random Update Query」。区間適用のセグメント木の香りがします。もっとも、仮にそれが手持ちの道具箱に入っていたとしても関数の合成が書けたわけではない。どこかで読んだけど、Ax+B の A と B を覚えておくだけで合成できたのかな。


2023年12月09日 (土) [AtCoder] 今日は estie プログラミングコンテスト2023 (AtCoder Regular Contest 169)があった。なにか参加者が普段より多かったらしいという話を読んだけど、ABC と間違えた人がいくらかいたんだろうか。自分もすっかり定期開催が当たり前になった今になって開始時刻が 21 時でないことがあると見逃しそう。日記は B 問題のふりかえりのみ。■A 問題「Please Sign」。難しいよね。何を言っているのかわからないからサンプルを頼った。これが 400 点問題。300 点よりは難しいことになっているけども。10 の 100 乗回くりかえすとか、答えが正負ゼロのどれかでいいということから、雰囲気で答えを出していいのかと思ったよね。10 回とか 50 回とか時間が許す限り操作をシミュレートして、A[1] の値の変化量の変化量が正負ゼロのどれかを調べて、正負なら A[1] の値が行き着く先は正負そのままだし、ゼロならどの値で停滞しているかを調べればいいかなと。ダメなんです。無限大無限小に発散していくときはたぶんそれでいいけども、操作によって A[1] が定点を周回するようなとき、打ち消し合わない有限の寄与の軽重を二項係数で計算して合計して、A[1] の値がどこにあるかをしっかり確かめないといけないらしいです。たぶん。これも雰囲気で書いている。■B 問題「Subsegments with Small Sums」。早々にゼロ完を覚悟したけど B 問題が普通の DP で助かった。A 問題があまりにつれなくて 20 分くらいで見切りをつけられたのも運が良かった。連続部分列に切り分けるわけだから、たとえば左から切っていくとして、中途半端に左端に要素を残して得をすることってたぶんない。端から貪欲に切り分けて良さそう? 確信は持てないけどそういうことにして考えた。範囲をだいたいいくつの部分列に切り分けることになるかは累積和で見当がつく。両端を決めてそのあいだにある要素の和が S の何倍であるか。かといって、両端の組み合わせはおおよそ 25 万の2乗通りあって、範囲をひとつひとつ考えることはできないし、範囲のひとつひとつについて、S の倍数をまたぐ境界付近で区切りの位置を確かめることもできない。ところで、異なる2つの範囲について、実は似たようなシチュエーションが現れることがありますね。左端から貪欲に区切りを置いていったときに、同じ位置に区切りを置いたらそれ以降に起こることは共通している。そしてそれっていうのは、共通の区切りを左端とする範囲についての f 値がわかれば計算できる。というわけで数列の右端から、その要素を左端とするすべての範囲について f 値の和を記録していった。範囲の左端を決めたとき最初の区切りがどこにあるかだけ累積和を使って調べた。難しすぎるテストは時間が余って困る法則によって時間には余裕があったので、累積和を二分探索していたのを尺取りに書き換える落ち着きを見せて一発 AC だった。提出 #48318193 (AC / 194 Byte / 119 ms)。べつに尺取りが二分探索でも TLE にはならないんだろうけど、解ける問題を時間内に解くためにシビアなタイムアタックが求められる(そして時間切れになる) ABC との、取り組む姿勢の違いの現れ。■■■A 問題について眠たいことを書いていた。ここに重要な予想していなかった観察結果が書いてあった>「estie プログラミングコンテスト2023(AtCoder Regular Contest 169)参加記 - devgenjin77’s blog」。A 問題が AC できるのはまだ先になりそう。


2023年12月05日 (火) ゲームディスクが出てくるかと期待して漁っていたけど攻略本しか出てこなかったな。体験版をプレイして SO2R をやりたい欲がすごく高まってるんだけど、本をめくってあらためて感じるのは、面倒くさいしもういいか、という気持ち。当時もうやりきっちゃってるので今やっても中途半端なものにしかならない。それでは満足できない、でももう当時のまめさではやりたくない、という葛藤。ピックポケットとかなくなっていた方が嬉しかった。それでもそのうちテキトーにぬるいプレイをすると思う。当時と同じようにレナで敵を殴りまくると思う。だってそれ以外のキャラを操作する理由がないよね。攻撃呪紋と必殺技と剣のリーチがなくてもいいよね(だが CPU にやってほしい回復役を奪っているのが問題)。■@翌日。ディスクを見つけてしまった。disc3 はアストロノーカの体験版だ。アストロノーカは自分のメモリスタックの最大階層を教えてくれる名作……(クリア前に作物のサプライチェーンの管理がオンメモリの限界を超えて投げたという意味)。蒼天の白き神の座とかサガフロンティアとかグランツーリスモ2とかベイグラントストーリーとか FF9 とかガンバァールとかと一緒に出てきた。あるのは知ってたよ。


2023年12月02日 (土) [AtCoder] 今日は大和証券プログラミングコンテスト2023(AtCoder Beginner Contest 331)があった。結果は知らねーよ。自分のすべての提出。では F の精進までを。■A 問題「Tomorrow」。繰り上がり処理を2回まで書けばいい。■B 問題「Buy One Carton of Milk」。おおざっぱな総当たりができる。テキトーに組み合わせて N 個を超えていればコストを比較して最低のものを選ぶ。■C 問題「Sum of Numbers Greater Than Me」。昇順もしくは降順に総和を更新しながら答えを得る。■D 問題「Tile Pattern」。はい、G 問題を除けば本日のボス問題です。いや、まあ、ただの2次元累積和なんだけど。図を書いて整理すればもっと早く解けたのかな。クエリを2段階に変換した。クエリは左上隅の点と右下隅の点として与えられる。用意した累積和は原点からの和なので、いつもの包除で A-B-C+D の形にする。A,B,C,D は原点を左上隅とする矩形(に含まれる黒マスの数)なので (高さ, 幅) として解釈してもいい。これを N×N の正方形の繰り返しと、(N の倍数)×(半端) と (半端)×(N の倍数) と (半端)×(半端) の長方形3つに切り分けて N×N の累積和から数字を拾う。これに1時間 12 分かけたんですって。それってコンテスト時間(100 分)の 72 %。E、F 問題を解く時間はどこだ。■E 問題「Set Meal」。N×M の組み合わせを全列挙はできないから、うまいことコスト順に列挙して駄目ペアではない最初の組み合わせを見つけたい。最初はうまく列挙できなかったけど、開き直ってあまりうまくない列挙にすることで列挙しやすくなった。プライオリティキューに最初に N+M 個のアイテムを突っ込んだ。各主菜に対してもっとも価格の高い副菜を、各副菜に対して最も価格の高い主菜を、まずはキューに入れた。あとは取り出しては次の候補をキューに入れる。そして駄目ペアでなければ答えにする。駄目ペアの持ち方について。添え字で与えられるが数列をソートすると情報に齟齬が出る。だがソートはしたい。添え字配列をソートすることで主菜副菜のソート列と駄目ペアの添え字を仲介したけども、駄目ペアを値のペアとして持って数を数えても良かった(その場合自分がやったように重複した組み合わせをキューに入れてしまうと間違えるんだけど)。そんなとこに気を回してる余裕はなかったけども。結局 35 分かけてコンテストは終わっていた。■F 問題「Palindrome Query」。ローリングハッシュかな。1点更新のセグメント木かな。ちょうど何日か前に第16回 アルゴリズム実技検定(過去問)-N「ソートと関数」に提出した #48039671 が使えそうだな。TLE (#48152176, #48153685) が出た原因は累乗をメモしなかったことと、選んだ素数が 51 ビット幅だったことではないかと思う。51 ビットと 51 ビットを掛けたら AtCoder のジャッジサーバーで動いている Ruby の整数型が 64 ビット幅だとしても Bignum が出てきて遅くなるんだよ。提出 #48153886 (AC / 1130 Byte / 1164 ms)。■最近の ABC は F 問題まで解ける問題が並んでるんだけど、成績がまったく奮わないのなんでだろね。■■■D 問題。最初の提出 #48139371 (AC / 520 Byte / 1188 ms) は紆余曲折を反映して使っていない変数や意味のない処理が残っていたので整理した。提出 #48191813 (AC / 404 Byte / 725 ms)。最初にすっきり見通しが立っていれば 10 分で書けるようなスクリプトだ。かけた時間(72分)の言い訳はできない。■■■最近の結果をふりかえると取り組み方について考えてしまう。A 問題から順番に解くことについてだとか、考えを詰める前に実装を始めて迷走して結果的に初期のコーディング時間が無駄になっていることについて。コーディングをすることで細部が煮詰まっていったり誤りに気付いたりする側面があるので、一概にすぐに手を動かし始めることが無駄というわけではないんだけど、でも、コーディングという思考補助なしで考えを詰められるようになれば、将来的に時間が節約できるということがあるかも。30 分は手を動かさないとか、F 問題まで解法の最後まではっきりさせてからコーディングを始めるとか、落ちようがないくらい低成績の今だからこそやりやすい。


2023年11月28日 (火) [AtCoder] 精進。第15回 アルゴリズム実技検定(過去問)-N「度数分布」。中央値と平均値を近づける限界はどこにありますかという問題。ど忘れしたけど、よくある標準的な分布だと中央値と平均値は一致するけど、分布が対称でなければ両者はずれる。度数分布が C 数列として与えられる。どうしますか。まず中央値がどこにあるか決めたい。これは項数の偶奇によらず幅1の範囲に決まる。平均値は実数 x を階級の幅1の範囲内で移動することで操作できる。中央値より左にある値は右端に、右にある値は左端に寄せることで平均値が中央値に近づくだろうか。そんなことはない。ある階級に a+1 個の値があり、また別のずっと離れた階級に a 個の値があり、N=2*a+1 のとき、中央値と同じ階級にある a 個の値は中央値から最大限離れ、別の a 個は中央値に最大限近づくのが平均値を中央値に近づける。どうすれば最適な結果が得られるのか。中央値を決め打ってありうる平均の最低と最高を求めてその範囲と中央値の差を調べた。この前の ABC330-B「Minimize Abs 1」と同じ問題。三分探索で底のありかを探った。時間制限があるので階級をさらに3つのクラスに分けて単純化した。即ち、中央値を定める値の存在によって一方の端に寄せられない階級と、その左または右にあって自由に値を選べる階級の3つ。実は左右のクラスを区別する必要がなかった疑い。項数が偶数のとき中央値を定める値は2つあり、この具体的な値の組み合わせは無数に考えられるけど、2数の差を最小にするのが、他の項がとりうる値を制約しないという点でベストと決まっている。■提出 #48014051 (AC / 892 Byte / 195 ms)。


2023年11月27日 (月) 冬は着ぶくれするのが面倒くさい。たとえば上半身にアウター、シャツ、ウールのTシャツ、肌着の4枚を着て、下半身にズボンとウールのタイツと下着の3枚をはいていたりする。この4×3の組み合わせの重ね合わせを適切に保つのが面倒くさいなあと考えていたときに、ちょっと待てよと気がついたのだった。レイヤーが全部で4+3の7枚あって、そのうちの4枚がどのレイヤーに位置するのかを決める、または3枚がどのレイヤーに位置するのかを決める重ね方(※どちらも同じ数になる)は、7C4 = 7C3 = 35 通りであって、4×3 = 12 通りではないのではないかと気がついたのだった。トイレに入って出るだけで面倒くさいことだなあ。


2023年11月26日 (日) 『なっとく!関数型プログラミング』(Michał Płachta (原著)/株式会社クイープ (監修)/株式会社クイープ (監修) / 翔泳社) という本を読んでいて、値としての IO という考え方に初めて触れたのだけど、これって Node.js でどこまでも async に追いかけられる感覚に似ているなと思いました(小並感)。一度 async にしたらどうやって sync に戻れるのかわかりません。たぶん IO くんもどこまででも追ってくるのではないか。俺ってイミュータブルな値だからお前の純粋性を失わせたりしないぜって言いながら、関数型コアの深いところあらゆるところまで入り込んでくるのではないか。この、何か(っていうか実行)を保留にしながらどこまでもひっぱりまわすもどかしさすっきりしなさメタなややこしさに耐えられる気がしない。


2023年11月25日 (土) [AtCoder] 今日はトヨタシステムズプログラミングコンテスト2023(AtCoder Beginner Contest 330)があった。自分のすべての提出。結果はまあいいや、F 問題の精進を日記に書けることに気持ちを良くしてふりかえっていこう。■A 問題「Counting Passes」。Array#count■B 問題「Minimize Abs 1」。問題文が難しすぎる。数分かけてじっくり根気よく投げ出しそうになる気持ちを抑えながら理解する必要があった。要するに、ある範囲(L-R)に含まれる整数のうち最も A[i] に近い数を、A[1] から A[N] について答えよ、という問題だった。ループと配列はいらなかった。繰り返しなしでも十分に B 問題だったのに、ループがさらにややこしくしていた。答えの候補は {L,R,A[i]} に限られるんだけど、謎に {L,R,A[i]-1,A[i]+1} を候補にしてペナルティ5分。根気が尽きていた。■C 問題「Minimize Abs 2」。平方数を2つ足してある数 D にどれだけ近づけられますかという問題。図形的な意味があるかは知らない。大きくなりすぎない範囲の平方数を列挙して調べた。■D 問題「Counting Ls」。ちょっと方針に迷った。グリッドをスキャンしながら2種類の累積和を更新しつつ数えていけるかと思ったけど、欲しい数が足りていないことに気がついて頓挫した。正解方針はこう。最初にある行またはある列にある o の数を数えておく。その後もういちどグリッドをスキャンして、ある点が L 字の角にあたる場合の数を数えて足し合わせて答えにする。ところで、@kyopro_friends さんは頓挫せずに解ききってしまったようですよ。「フェネック「アライさんは最初このことに気づかずに、L字を置く向きを4通り試す実装をしてるんだけどねー」 アライグマ「そのことは秘密なのだ!」」■E 問題「Mex and Update」。デバッグ時間が1分14秒足りなかったせいでこれは精進です。こいつ先々週も似たようなこと言ってたな(「なんてことのない F 問題を通すのに2分6秒ぽっち足りなかったのがくやしい」)。セグメント木を使って該当する数のうち最も小さいものを探す。値の上限が 10^9 だということで座圧したのだけど、そのせいでバグらせたケースが 3 1/0 2/1 0 みたいなの。クエリでは数列を書き換えていないので {0,2} の MEX である1が答えなのだけど、座圧しているせいで1番小さい値(0)と2番目に小さい値(2)のあいだに隙間があることに気付けなかった。+1 した値を加えておおよそ2倍の数の数字を扱うことで AC になったのだけど、バグの原因を見つけるのに手間取って時間が過ぎてしまっていた。Ruby での他の提出より倍くらい遅いみたいだから、もう少しスマートな解決法があるかも。■F 問題「Minimize Bounding Square」。終了後に問題を読んで、根を詰めずに休み休み考えてだいたい1時間とちょっとで AC になった。時間内に解けた可能性はゼロなので悔しさはなく解けた喜びだけがある。まず X 座標と Y 座標に問題を分ける。X 座標(Y 座標)の幅をどれだけ狭められるかは左からの累積和と右からの累積和でわかる。Sandwiches (20230902) と同じ要領で、座標の和と個数から操作回数が求まる。ところで、全部でいくつ狭めるかが決まっているときに、右からいくつ狭めるかと左からいくつ狭めるかは貪欲にステップを刻んで決めることができない。1狭めるだけなら左から狭めた方が得なケースでも、3狭めるときにはすべて右から狭めた方が良くなるケースというものが考えられる(※)。N≦20万なので答えを二分探索する中で線形時間のスキャンをしても大丈夫。2秒を 67 ms 超えたけど(#47948117)、制限時間が3秒だったのでセーフ。■Twitter の成れの果ての何かを眺めているとギリギリで E が通っていても緑パフォだったらしいとわかる。じゃあなんにも惜しくねーな。そのラインは伸るか反るかの最前線よりずっと下だ。■F 問題についてすごいツイートを見かけた。「FのC++の最短コードを見てる atcoder.jp/contests/abc33… X/Y座標を長さLの中に包含させる最小の操作回数は外側から順にペアを作ったときに max(ペアの長さ-L,0)の総和になる ってことだと思うけど頭いい」。なんでそれが答えになるのか全然わかんない。■※ 嘘を書いていたっぽい。貪欲に狭めて良い……らしい。「アライグマ「いま左右の端にある点のうち少ない方を全部1個となりに詰めるのが最適なのだ。ということは答えの関数は、こういう感じの折れ線になるのだ。元の2次元の問題なら、x方向とy方向で解いて足せばいいのだ!」」。考慮してその結論が間違ってるなら何を頼りにして答えが導き出せるというのだ。■■■E 問題。座圧したときの値の抜けは落とし穴というよりも答えへのショートカットだ。A 数列に存在せずクエリで設定されることもない値は常に MEX として選ばれる可能性がある。そういう値の最小値が答えの上限になる。問題に対する総合的な理解が足りていないから見落としてバグらせる。提出 #47966425 (AC / 1211 Byte / 642 ms)。BIT で MEX 候補の上限までを座圧なしで管理したら 1973 ms だったのが 642 ms まで早くなった。■F 問題。ゴルファーの理解できない解法はさておき貪欲に四辺を内へ寄せる解法を実装してみた。提出 #47975884 (AC / 976 Byte / 642 ms)。2067 ms だったのが 642 ms まで縮んだ。クラスを使ってコードの重複をできる限り省いたつもりだけど、それでもかなーり面倒くさい実装になっている。


2023年11月21日 (火) 新聞のコラムでムーンウォークとななめ立ちの具体的描写を読んで、それが先日『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』(長谷 敏司) を読んだところだということもあって、そうかマイケル・ジャクソンってダンサーだったんだなと腑に落ちたのだけど、すぐに数行前の冒頭で「歌とダンスで世界を魅了したマイケル・ジャクソン」と紹介されていたことを思い出したのだった。そもそもマイケル・ジャクソンを知らない人がいるとも思えないし、自分も名前と一種異様な姿を映像で見たことはあるけれど、知った最初からすでに伝説的な存在であり断片的な映像が目に入るばかりだったから、本業を真正面から見たことはなかった。実はマイケル・ジャクソンについて知っているようで知らなかったし、それ以上にダンサーとはいかなるものかということを全く知らなかった。おそらくダンサーなるものとのほとんど唯一といえる接点は『月の子』(清水 玲子) の主要人物アートがダンサーだという、その程度のものでしかない。だから『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』においてダンスを含む小説世界がバシバシと堅固に言語化されていく様は非常に気持ちよく新鮮だった。そうだったのかという発見と納得の連続だった。著者の人はあとがきで専門家への配慮から「くわしいかたからは、言いたいこともおありかと思いますが、ご容赦を」と書いていたし、十割からの減点法で言いたいことが当然に出てくるのかもしれないけど、素人である自分にしてみればゼロだった理解が9割に引き上げられたくらいのつもりでいるので、そこは誇ってほしいと思う。小説主人公の父親をきっかけとする中盤からの流れも見事に統合され、「今年のベスト1冊」におさまらない1冊になっていた。あとがきが「今、キャリアの中でも特別なのではないかと感じる作品を、ちょうど手離れして、みなさんのところにお届けしようとしているところです」から始まるのだけど、これがうぬぼれでも誇張でもないことに読者の立場から完全に同意する。すごかったんだよ(語彙力)。


2023年11月18日 (土) [AtCoder] 今日はSky株式会社プログラミングコンテスト2023(AtCoder Beginner Contest 329)があった。自分のすべての提出コンテスト成績証。ABCDF の5完で低め安定といった成績。E 問題がおもしろかった。そしておもしろい問題にはやられてしまう。ABC って基本的に筋トレだと思うんだよね。反復練習であり、反射神経とタイプ速度を競っている。どの問題までがそうかというのは人それぞれだけど、自分の場合は D 問題までは常にそう(本当に?)。E、F 問題はどちらとも言えなくて、だけど解けるものは典型度が高め。だから昨日の E 問題みたいなのにはやられる。ではふりかえりと精進を。■A 問題「Spread」。はい。■B 問題「Next」。罠がありますね。最大値が複数あるときに1位タイの値を2番目の数として出力してはいけない。サンプルがちゃんと仕事をしていたので罠ではあるけどひっかけではない。■C 問題「Count xxx」。14 分かけました。ループで書くことはできるし、各アルファベットごとに単純化した問題を解くこともできる。でも書きたくないと思ってしまった。String#scan メソッドだとか /(.)\1*/ みたいな正規表現パターンでうまくできないかとあれこれ考えて、できなかった。同じ文字の繰り返しを意味するパターンって難しくない? キャプチャを使うとできるけどそうすると String#scan メソッドが役立たずになるので困ってしまった。■D 問題「Election Quick Report」。D 問題で BIT とかプライオリティキューとか使いたくないよね。考えました。最高得票者が入れ替わる瞬間がつかまえられさえすればいいので、誰が最高得票者で得票がいくつかがわかればそれでいい。■E 問題は解けなかったのでひとまずとばして F 問題「Colored Ball」。ただのマージテク。考える時間も書く時間もいらない。E 問題を考えていたせいで F 問題の AC が 30 分近く遅れたのを挽回するためには、最終的に E 問題も通すほかなかったんだけど、結果はあのとおり。残念無念。■■■E 問題「Stamp」。難しかったよね。時間内のこの提出 #47726211 (WA×5) だけど、19 行目が嘘貪欲なのはわかっていて、でも残り数分で新しい方針をでっちあげることもそれを実装することもできない。昨日はもうお手上げだった(あ、この日記は翌日に書いています)。■提出 #47752502 (AC / 515 Byte / 393 ms)。これは翌日の今日なんとなく転がしていたアイディアを実装したもの。貪欲なのは同じ。違うのは起点が複数あること。昨日は左右端を起点にしてスタンプを上から押したり下に差し込んだりする操作を考えていた。今日は T と完全一致するすべての場所を起点にして、そこから(端でなければ)左右にスタンプを繰り返し差し込む操作を考えた。操作の起点を複数考えることでスタンプを上から押す操作を考えなくて済んだのが昨日との違い。複数の可能性を考えなくてよくなり貪欲法がはまるようになった。最終行の判定がやや複雑で条件が3つある。両端の条件に2つで、貪欲法と貪欲法の狭間に残る部分の判定に1つ。■たしかに D 問題とのあいだで配点はひらいているけども、これを E 問題に配置しようって判断が、それもあの F 問題の前に配置しようって判断が謎すぎる。でも考えるのが楽しい問題だった。知識問題というよりのーみそこねこね(コンパイル)な問題だったのでは。


2023年11月17日 (金) HTTPS(SSL/TLS) が Web をバージョニングして過去をふるいにかけるけど、同じくらい自分にとって癌なのが Webpack だなと最近たてつづけに感じる。ブックオフオンラインがこの前のリニューアルから使えなくなったし(お気に入りに入れられない、カートが見られない)、以前購入したものを買い直そうとしたここ(Linounoリノウーノ)もスクリプトのエラー(「SyntaxError: invalid property id」)でカートが見られなかった。通販のために最新の Firefox をインストールするために Windows 11 を買うところから始めなければいけませんか? でもそうすると ScanSnap S1500 はどうなりますか? 同じように使えますか? Adobe Acrobat 9 Standard はどうですか? もうこれで PDF を作ることはできなくなりますか? じゃあなんのためになんの魅力もない Windows 10 や 11 にするんだろう。足を引っぱられる話と、それがようやく多少は復旧したという話ばかりが聞こえてくる。仮想環境に Ubuntu を入れてみたりもしたけどそれがいいとも思えなかった。怒ってるんじゃなくてね、困ってる。必要だし欲しいから困ってる。■最近はログインすらままならない Web サービスが多くて、そこでふるい落とされることが珍しくない。不特定の人間がスクリプトを埋め込めば XSS 脆弱性だけど、サービス提供者がログイン画面に無分別に埋め込むスクリプトはどうなんでしょうね。利用者からは区別できないし、基本的に外部サーバーから来るものはブロックしてるよ。最近はブロックを解除しても機能しない、最先端高機能デラックススペシャルなスクリプトが目立ってあきらめることが多い、というのが今日の話。


2023年11月15日 (水) 残念な電子レンジについて書きたい。安くても必ず何かが欠けているだろうという点において信頼を寄せているメーカーなのだけど、買う人がいて、あるので使っている。■1. 使いやすいアナログボリューム的なつまみがあるのだけど、これを操作の起点にできない。使用頻度で考えて特定の操作を割り当てても良さそうなものだけど、ボタンを押して、つまみをひねって、また別のボタンを押してはじめて動き出す。少しだけ延長したいときも同じ。つまみをひねっても延長できない。ボタンを押してひねって別のボタンを押す必要がある。フラットで極めて押しにくいボタンなので何回も押したくないのに。■2. ピーピーうるさい。計ったら毎分5、6秒のあいだピーピーピーピーピーと5回鳴っていた。文句はいっぱい出てくる。まず、電子レンジはそもそも動作音がうるさいのだから、停止するだけで十分なシグナルになる。極端なことを言えば鳴る必要がない。内部の明かりが消えるという視覚的な面でもシグナルがあるので、耳が聞こえなくてもわかる。うるさく鳴る必要がない。2つめ。停止した電子レンジを放置しても火が出るなんてことはない。こちらはわかっていて、他のことをしているから放置しているのだ。お前に付きっきりじゃないんだから、しつこく呼び出すんじゃない。3つめ。黙らせるために扉を開くといつまでも内部の明かりが点灯したままになる。ありがとう。開けっ放しで放置することも許してくれないんだね。結局、バタンバタンと開けてすぐ閉めることで永久に黙らせることにしている。その方が冷めないしね。この、開けるのにそこそこ固くて、閉めるのにバタンと音を立てるしかない扉も気に入らない。前のものは常に半開きになるせいで作動しなくなって貼り付けた磁石で補助されていたので、トレードオフがあるのはわかるけど、今のは最初の新しいうちからがさつで気に入らない。4つめ。できあがって放置するからうるさいのだからとできあがりを他のものと揃えようとして、中にものを入れて強度と時間をセットしてスタートボタンを押すだけの状態にしておいた。そしたらしばらくしてピーとひと声鳴いてすべて忘れた。ピーピーピーピーピーとはいつまでも鳴くし、開ければいつまででも点灯してるけど、設定されたことはすぐに忘れる。すばらしく馬鹿な機械。ユーザーが何をしているか、何がしたいか、どうあって欲しいと考えているかということが全く読めていない。見事なほどに期待を裏切る。■バランスを取るために。パックごはんを温めるのに 15 分湯煎していたのが2分に短縮されはした。なくても数年間困っていなかったし、いらいらさせる機械ならない方がましだとも考えるけど、あるならあるで最低限の役目は果たしている。いくらで買ったのか知らないけど、これが値段なりというものなのだろう。高くていいものか安くて得なものがいいと思うけどね。■■■話がややこしくなるだけの蛇足。最初の一文「安くても~機能が欠けている」の接続「~ても」のこころについて。機能が欠けているのは安いことの帰結だと考えられるのだから、逆接である「ても」より順接の方が適切なのではないかという疑問への答え。なぜ逆接が選ばれたのか。安いということで「いいな、買おうかな」という期待を抱かせるのだけど、機能や完成度の不足を知って「じゃあやっぱりいいや」と期待外れに終わる、その心理の反転が逆接を選ばせたのだと思う。間違ってないよね? だけど「安いけど~欠けている」に書き直しても通じるしより適切な気もするんだよな。元の文は補足が必要で言葉が足りてないのか。


2023年11月11日 (土) [AtCoder] 今日はトヨタ自動車プログラミングコンテスト2023#7(AtCoder Beginner Contest 328)があった。自分のすべての提出。くやちい。たいへんくやちい。なんてことのない F 問題を通すのに2分6秒ぽっち足りなかったのがくやしい。重み付き UnionFind のややこしさは知っているつもりで、結合する2つの頂点を縛る重みとそれらの根の重みを混同する落とし穴にはすでにはまったあとなので気をつけることができる。もちろんじっくり慎重に考える必要はあって、それでも一度は間違えて修正したのだけど。時間内に取り切れなかったバグはね、手癖で書いてる根の交換。効率良く集合をマージするためにサイズを見て根を交換することがある。根っこだけしか交換してなかった! あほ! ではふりかえり。■A 問題「Not Too Hard」。フィルタして足す。コーナーケースは足す数がゼロ個のとき。サンプルの3にちゃんとあるが事前に読めていた。■B 問題「11/11」。ありうるぞろ目は割りと少ないのだけど、総当たりをしてもやっぱり少ないので間違いにくいやり方をすればいいと思う。10 で割った余りで桁 d を取り出したら許される月・日は d か dd しかない。■C 問題「Consecutive」。累積和で数えるんだけど、範囲の内と外で接している2文字の一致を数えてはいけない。すごーく考えて累積和の左右の添字を決めた。8分。■D 問題「Take ABC」。下手なことをすると TLE かと思わせるけど、削除が連鎖することはないので貪欲に操作をすればいい。新しい文字列や新しい配列を操作のたびに作るような初歩的なミスをしない限りは大丈夫。■E 問題「Modulo MST」。制約がものすごく小さいので総当たりができる。だけどやっぱり AtCoder の問題なので、頭の悪い総当たりは許してくれない。はい、頭が悪いです。最終的に辺を総当たりで N-1 個選ぶ DFS を書いた。TLE を1回出しながら1時間かけて書いた。combination メソッドを使ったステートレスな判定が書きやすく理解もしやすいけど、TLE だったので DFS で漸進的に処理を進めなければいけなかった。制約をガイドにして解法を決めているきらいがあるので、制約がゆるゆるだと途方に暮れがち。そして E 問題で無意味にゆるいことなんてない。■F 問題「Good Set Query」。問題文が難しい。でもまあ苦労して読むと、長さ N の数列に対して、Q 個の制約を順番に、条件を満たす限り貪欲に追加していくという流れらしい。制約が連鎖している要素の全体に対して、基準点を内部に選んで基準との差分で制約を持つと効率良く判断ができる。見え見えの重み付き UnionFind。だけど残り 25 分では書けなかった。バグ取りに2分6秒足りなかった。■F 問題までのどこに難しい問題がありましたか。あほがいただけ。手も足も出ない難しい問題でたたきのめしてくれた方が慰めがあるってもんよ。