初ケッチャム。名前を知ったのは 第14回 ちょっと黒すぎる夏——原作:佐木飛朗斗 漫画:桑原真也『R−16』(ニュースな本棚・水曜日・マンガばかり読んでるとバカになる/スズキトモユ)。
期待通りの痛さ。それでもデイヴィッド少年の存在によってグロさだけを売りにした話に終わってない。それにアマゾンのカスタマーレビューによればこれは実話を下敷きにしているらしい。実際にあった事件なのだ。そしてケッチャムは小説の最後で手心を加えている、とも。(ノンフィクションだったら単なるグロ話に終始し、最後のちょっとした救いも読者には与えられなかったわけだ)
ケッチャム作品と実話(HIGH TOONED SON OF A BITCH!)
「嘘」シリーズ1作目。"すこしふしぎ"なお話。2作目の『君の嘘、伝説の君』の○○○落ちはちょっとがっくり来たので、ふしぎをふしぎのままにしておいてくれたこっちの方がおすすめ。
スーパードクターKの続編も早3巻目。小学2、3年生の頃(多分)に少ない小遣いでドラえもんとどちらを買うか悩んだ身としては買わずにいられない。
始まったばかりなのでキャラクターの魅力は前シリーズに及ばないけど、それ以外は満足。先代の Kが 6年前に死んでるという設定を生かして、当時の Kが治療できなかった患者を、現在の Kが進歩した技術で治療する、という一連の話が現在の柱。3巻では心房細動の治療に使われた機械が印象に残った。リアルタイムに心臓の電気的興奮状態を視覚化して異常興奮してる部位を特定するって部分。
学園祭の出し物にミステリもののビデオ映画を作ることになった。けれど解決編に当たる部分の脚本ができあがっていなくて、トリックや犯人など脚本の続きを、途中までの映像と関係者の話から推理することに。
ミステリ読みには常識の範疇かもしれないけど、推理小説というものに関して作中で語られることがちょっと勉強になる。ノックスの十戒とか物理・心理・叙述トリックとか、聞きかじった単語が出てくると嬉しい。
いま見たばかりの映像を、そして昨日までの三日間のやり取りを、ゆっくりと思い出しながら……。それらを結び付けていく。俺ならば、きっと……。
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……そして俺は、自分が結論に辿り着いたことに気がついた。
198ページの内容(↑)。
ミステリを作者と読者の対決だとは思ってないので、探偵さんに先んじて自分で推理をしたことはないんだけど、たった一行の行間で結論を出されたのに慌てて思いつきで犯人をでっちあげてみた (毛利小五郎風に)。そしたらそれが(とりあえずの)正解だった。
まあ、それが嬉しくてコレを書いてるんだけど、それだけじゃ探偵でなく推理作家止まりらしくて、黒幕に踊らされる道化に過ぎなかった。結局にわか探偵は毛利小五郎よろしく本物の探偵(コナンくん折木奉太郎)に席を譲るのでした。
分かり易い解説→ http://www.13maid.com/badtrip/weblog/archives/000027.html (BAD_TRIP 新装版)
頭が良い(風な)主人公が気に入らない。あれこれ思考を巡らせて、夜の街を巡回……したりはしないけど、不測の事態が生じれば自分の失策を恥じて。そういうお利口なところは「戯言だけどね」で流してくれないと。
とはいえ、主人公がいけ好かないってだけで読まないのはもったいないので次も読む。
コレ(↑)、chapter 3まで読んだ感想。chapter 4は俄然面白かった。何といっても舞鶴 蜜。こんなツンデレさんをクライマックスまで温存しておくなんて憎すぎる。藤原 祐が憎い。こんな秘密兵器が出てきたらテンションも上がりますって。とっとと二冊目出してください。
chapter 4では主人公の実力が他の登場人物に認められてるので、主人公に対して「なんなんだよお前は」みたいな感想を持つこともなくなりそう。