最終更新: 2021-03-24T16:47+0900
解いたあとで他の人の Ruby での解答を見たらバリエーションがいくつか見られた。
これが一番多かったと思う。公式解説に書かれている通りの手順。
これは Ruby で最速の qib さんの提出 #20369253 (191 ms) の解法。
公式解説にはこう書かれている。
マス i と j の距離を d(i,j) として,マス i の色は d(1,i) ≦ d(N,i) ならば黒,そうでなければ白となる.結論としてマス 1 とマス N の 2 点から幅優先探索や深さ優先探索などを行うことで O(N) でこの問題を解くことが可能である.
解法1はたしかに解説通りの手順ではあるが、解答にあたり具体的な距離まで知りたいわけではなく、距離の大小関係だけ知れれば十分なのだ。
解法2の手順は(スタート地点からの距離を測定する)幅優先探索に則っているのだが、一見すると1手につき1マスしか塗れないゲームのルールに反しているように見えるのが難しい。同じことは解法1にも言えて、「マス i の色は d(1,i) ≦ d(N,i) ならば黒,そうでなければ白となる
」が納得できるかどうかに尽きるのだけど、解法2の手順がなまじゲームに似ているせいで考えてしまう。
フェネックとすぬけくんの行動原理として想定したのは公式解説のものと同じ。見立てだけが異なる。どういう見立てだったか。
フェネック(すぬけくんでもいいが便宜上フェネックを選ぶ)のスタート地点を木の根と定めて、すぬけくんのスタート地点の深さを知る。すぬけくんは移動可能範囲を広げるために根に向かって移動する。フェネックはすぬけくんの移動可能範囲を狭めるためにすぬけくんに向かって移動する。出会うのは中間の深さ。すぬけくんは根に向かって移動できなくなった地点を根としてその子孫ノードだけを塗ることができる(だから一直線に根(フェネックのスタート地点)を目指していた)。
結局のところこの問題は一本の辺を見つけ出す問題だった。頂点集合をフェネック側、すぬけくん側に分ける辺がどれかを見つける問題だった。
その手順として幅優先探索(解法1)とその応用(解法2)と深さ優先探索(解法3)とダイクストラ法(未紹介)と、いろいろな方法があって、実行速度の差があった。同じ線形時間でも1回なめるだけで済ませられるのか、2回か、3回か。
今日@2021-03-23 たまたま取り組んだこの問題が同じ方針で解けそうだった。
2地点から深さ優先探索で陣取りをしていって、中央付近でにらみ合って、それからどれだけ相手陣へ侵攻(自陣へ後退)できるかを数えれば答えになりそうだった。
きっちりと隙を見せない after_contest に撃ち落とされましたとさ。
競技プログラミングをするフレンズ @kyopro_friends
サーバル「ABC148F『Playing tag on tree』にafter_contestを追加したよ! 不等式に等号を入れるか入れないかを間違ってるコードが落ちるようになったはずだから確認してみてね」https://t.co/jcHP4lHFhg
不等号などなかった。先攻後攻を入れ替えたのと、自陣へ逃げ込もうとしてうっかり中立地帯へ迷い込まないように道を塞いだ。
当初方針のまま after_contest に対応したが、どうにも不自然に頑張ったようなコードになってしまった。この問題に関しては、想定解法通りに2通りの距離表を見比べて答えを選び出すのが良かっただろう。
ところで ABC148 はオンタイムで参加していた。A-D まで灰 diff で、E 問題に至ってもギリギリ緑という低難度回。F 問題でやっと水 diff 中位だったらしい。当時1時間を残していながら解けなかったのがこの F 問題。何を考えて解けなかったか。
木の上で追いかけっこをする2人がすれ違うことができない、ということが認識できていなかった。だから偶奇が適切な部分木を選んで逃げ込むことで追跡が躱せるような気がしていた。それじゃあこの但し書きが嘘になるのにね。「なお、ゲームは必ず終了することが証明できます。
」 そんなん考えたら青 diff 上位の「DFS Game」より難しくなるってのにね。
最終更新: 2021-03-15T22:56+0900
本日の ABC。1時間かけて ABCD の4完で、残り40分考えて E 問題が解けずに終わった。ゲーム問題苦手。勝ち筋とか必勝法とか、さっぱり見えない。「自分はこの、先攻後攻が決まった瞬間に勝ち負けが見えるゲームを、きっと楽しくプレイできるんだろうなあ。」
本番中に E 問題が行き詰まっている最中に F 問題をタイトルだけチラ見していた。Coprime の単語が見えた瞬間にあきらめた。別の問題だけど先々月に「Coprime はまた解けなかった。」 完全に苦手意識を持っている。素数とか見たくない。
割と大きめのサンプル3が通ったのでいけると思ったが TLE だった。
考えたことを順番に。
このとき(緑diff精進3問)解いた問題の1つが「ABC 115 D - Christmas」なんだけど、素直に問題の通りに書いた最初の版が明らかに TLE を免れなくて、ださいけど if を使って2回の再帰呼び出しを1回に節約するパスを追加することで AC になっていた。
倍倍ゲームになりうる再帰構造には特別な警戒が必要だということと、それが反転したときに改善効果が劇的だということを学んでいた。今回も最後の lambda F に2行追加して AC。
たぶんグループの作り方が間違っていた。二次ペア三次ペアと芋づる式に相互グループを作るのでなく、それぞれの数ごとに一次ペアのグループを作って、そのサイズでクラス分けをすれば、計算で答えが求まったのではないか。計算の材料にする数字が誤っていたから求まらなかったのではないか。いやでもそのクラスには公倍数の情報が抜けてるのか……。
組み合わせた結果をフィルタリングするよりも、フィルタリングした結果を組み合わせるべきだったのではないか。SQL がそうでしょう? JOIN する前に WHERE で絞るべきなんだ。WHERE に似ていても HAVING では遅いんだ。
全探索がダメでもある種の探索が許されていたあたり、今日の制約には優しさが感じられるなあ。
これに関連した @kyopro_friends さんのツイートを考えていた。
競技プログラミングをするフレンズ @kyopro_friends
アライグマ「F問題は、COLOCON2018C『すぬけそだて――ごはん――』の難しい版なのだ! gcd(x,y)=gcd(x-y,y)≦|x-y|だから、72以下の素数の倍数が重複しないようにすればよくて、どの素数の倍数をもう使ったかでbitDPすればいいのだ!」
「
」ってつまり……gcd(x,y)=gcd(x-y,y)≦|x-y|
というような発見があった。ものがよく見えていないと「新発見」が多い。ユークリッドの互除法まで見つけてしまった。開拓者か研究者に向いているのではないか。
最終更新: 2021-03-23T20:00+0900
解説を読んで ABC をコンプリートしようシリーズの1回目。ABC192 で残っているのは F 問題。いわゆるポーションって portion とはスペルが違ったのね。
2回目があるかはわからない。1回目にして解説を読んでから2日間苦しんだ。DP だったんだけど、人類が扱うには次元が高すぎるのではないかな? 自分には無理。
ソースコードの冒頭にも引用したけど、解説の要諦が次の一文。
dp[i][j][k] = i 番目までから j 個選んだときの和であって、mod C で k に等しいようなものの最大値
自分は最初これを次のように解釈した。
dp[i][j][k] = i 番目までから j 個選んだときの和であって、mod j で k に等しいようなものの最大値
微妙な違いがわかりますか? mod C と mod j の違い。うっかりミスではなく、理解できる範疇を超えていたから、これってこういう意味だよね、と一段次元が低い誤った理解しか生まれなかった。
引き回すデータ配列の構成を教えてもらってさえ遷移が書けるまで一日かかったんだけど、いざ完成したらこの微妙な勘違いのせいで時々答えが合わなかった。時々。答え合わせに使ったのは次のナイーブな解答スクリプト。N が 30 を超えると実行時間が現実的でないので生成する入力の N は小さめに。テストケースはまだ利用できない。
N,X,*A = $<.read.split.map(&:to_i) p (1..N).filter_map{|c| k = X%c m = A.combination(c).map(&:sum).sort.reverse_each.find{|m| m%c == k } (X-m)/c if m }.min
要するに、これを時間制限に収まるように書き直しましょう、という問題だった。それが難しい。
結局一度完成したと思ったスクリプトを囲うようにもうひとつループを重ねた。法が変わると余りは再利用できない。最初から目的地(C)を定めて j を変化させなければいけない。dp 配列の添字 k の上限は j でなく C である。無理だよ、明日にはもう自分でこの文が理解できないよ。
DP であることでナイーブな解答より有利になる点は次の2つ?
j+1 個の組み合わせを生成するのに j 個の組み合わせ結果が利用できる。
その際にキーとなるのが添字 i (「i 番目までから j 個選んだときの和であって
」)。j 個の組み合わせ結果を i (1~N-j)によって分類しておくことで、j+1 個の組み合わせを作るのに利用できる。
たぶんこれって DP のひとつの典型なんだと思うけど、配列の型を示されてさえこの種の遷移(何を残して何を再利用するか)を見つけるのに1日かかった。
見つけた遷移は具体的には、「j を C まで増やしながら、ある j について i 番目の要素(A[i])を i の大きい順に考える。A[i] を採用しないときに dp[j][i] に対応する C 要素の配列は dp[j][i+1] のものと同じ。A[i] を採用するときは dp[j-1][i+1] に記録された C 個の値と組み合わせる」 i と j が解説とは入れ替わってら。
dp[j][i] の値を作るのに dp[j][i+1] (最内ループの直前の値)と dp[j-1][i+1] (中間ループの直前の値の1要素)を再利用している。
勘違いして見えていなかったのは、j=C であり j を 1..N の範囲で変化させる過程で各 j(C) に対応した答えが見つかる……のではなく、C=1..N について j を 1..C の範囲で変化させなければいけないということ。
提出 #20486969 (TLE×11)
主にイテレータを使って書き直したので遅くなるのはわかる。
Array#min の代わりに Array#[] でダイレクトに最小値を取得するようにしたので、special_xx.txt 以外のケースでは改善している。
提出 #20486969 (TLE×11)
同じように Array#min を使うのをやめたのと、イテレータを使わず全て while で書いた。special_xx.txt 以外のケースで上よりさらに少し改善しているが、TLE は TLE。
Ruby って整数演算が足す引く剰余大小比較まで、どれも同じくらい遅い雰囲気。演算コストに差がないなら演算子の数を減らす方がいい?
でもどこに 800 ms も遅くなる要因があった? もう予測できない。
平均すると最初の提出より1割弱タイムが改善しているけど、意味のある差ではない。
ベースはイテレータメインの提出 #20486969 (TLE×11)。
AC と TLE の分かれ目は4重ループの最深部にあった。
初期値を正の無限大ではなく nil にした。
正の無限大は正常値として扱えるので記述が統一できるのだけど、むしろ異常値として nil や -1 や無限大を設定・検知して、ループをスキップするのが良かった。
ところで、想定上限を整数で表現しようとすると 67 か 68 ビットが必要になる気がして採用できなかった。Float::INFINITY と Bignum の、どちらがいいともいえない。打ち切り条件が ×C ではなく ÷C である理由でもある。
k = m%c
や k-=c if c<=k
よりも、「実行されないコードが最速」なのだった。負の添字を使った配列参照は組み込まれた機能でありコストは支払い済みなので、使い倒さなければ損になる。いくつかの C について最小公倍数で余りをとれば、より外側のループで DP 配列が再利用できるのではないか。数列 A の偏りと C の組み合わせを調べれば、k が取り得る値が C 種類より少なくなるのを見抜けるのではないか。結局のところ、TLE の原因はおそらく X%C と A%C(の和) がまったくマッチしないせいで4重ループを最初から最後までフル回転させられるせいだと思うから。
「いくつかの C について最小公倍数で余りをとれば、より外側のループで DP 配列が再利用できるのではないか」を実装してみた。話を単純にするために C が偶数の時に j=C/2; i=0
の DP 配列を C=C/2 の DP 配列として再利用した。
たとえば N が上限の 100 のとき、51..100 は普通に DP をする。1..50 は再利用配列を使用して DP をしない。限界は次の2点。
ケース | X | X (素因数) | A に含まれる 9999999 の数 | 答えが見つかる C |
---|---|---|---|---|
special_01.txt | 52142908377193267 | 103×4703×107642319563 | 0 | 1 |
special_02.txt | 48620189947792921 | 131×2719×18713×7294453 | 1 | 2 |
special_03.txt | 702276810747319237 | 702276810747319237 | 2 | 3 |
special_04.txt | 651020109319638361 | 162011×231599×17350549 | 3 | 4 |
special_05.txt | 611688502818504841 | 82936769××7375359689 | 4 | 5 |
special_06.txt | 85741517196073082 | 2×11257×32587×116867599 | 5 | 6 |
special_07.txt | 794433313787770441 | 101×74910361×105001181 | 6 | 7 |
special_08.txt | 515779426304609041 | 101×5106726993114941 | 7 | 8 |
special_09.txt | 896297933758956951 | 3×22769×13121611749293 | 8 | 9 |
special_10.txt | 90842952249996662 | 2×24335153×1866496427 | 9 | 10 |
N はすべて 100。数列 A の要素はほとんどが 10000000 で、0から9個が 9999999 という構成。
special_xx.txt が入力する数列 A の中に値の種類は1から2個しかなかった。C 個選んだ和の余りがとる値は、限られた 9999999 がいくつ含まれるかでしか違いが出なかった。つまり1から10種類。それでも C が 1..N の範囲で変化するうちに余りの数字(k)自体は変化していくし、X%C も変化するんだけど、どうやったらぎりぎり最後までマッチングしないような X が選べるんですか?
最終更新: 2021-04-06T17:58+0900
昨日あった ABC。今晩には ARC があるので復習が忙しい。
正規表現を乱用する問題だと決めつけて考えた。使える限り最善でなくてもかえって難しくなっても正規表現を使う。
パターンには改良の余地がある。たぶん /^([a-z][A-Z\n])+$/
で良かった。
$ は改行の前でも文字列の末尾でもマッチしたと思ったけど、フラグの影響がどう出るかが不確かだ。そして Ruby のフラグは JavaScript のフラグと比べてあべこべな雰囲気がしてわかりにくい。
入力が英大文字小文字だけだから大小の判別は1ビットを見るだけでいいんだけど、正規表現だから関係ない。
C 問題にしては……と疑いをもったが、テキトーに大きい桁を与えてもいけるみたいだったので問題の通りに関数 f を定義してシミュレーションした。本当はテキトーに大きいだけだとすぐに桁数の少ない値に収束してしまいかねなくて、そうではない嫌らしい値が与えられるかもという疑いがまだあったのだけど、とりあえず投げてみるスタイル。
最近誰かがツイートで Integer#digits メソッドに言及していたので初めて使ってみた。適所では? そういえば D 問題でも使っていた。
やってきました因縁の D 問題。前回の虐殺劇が記憶に新しい>20210206p01.02。今回も E 問題が緑色なのに対して D 問題が水色だったりして、正答数に逆転があったもよう。
あれ? やるだけ? という感想はあまりに素直。たしかに優秀な人は目をつぶっていても答えにたどり着けるのかもしれないが、凡人は周到に落とし穴を探し出さなければいけない。
それは1の位についてだけ当てはまらない。基数が3でも4でも5でも、数1は0より大きい1番目の数で変わらない。
そしてこれが、基数の種類を答える問題でないことの傍証になる(そういう誤読が多かったらしい)。無限大の答え方が問題文中にないからだ。
二分探索の下限に d+1 を、上限に M+1 を設定していたのだけど、M+1 の方が d+1 より小さいことがあるから、答えを導く引き算の結果が負の数になるケースがあった。
手で計算しているときは自然と自然数の範囲でものごとを考えてしまって例外ケースを無視してしまいがち。
早期に AC を得ていた複数の人が上限を定めない二分探索を行っていたようだ。kotatsugame さんがこの奇妙な二分探索の振る舞いについてツイートしていたので存在は知っていたが、自分で使えるほどには知らないし思い出さない。
7 WA のあとの AC。どちらの落とし穴もテキトーな入力を与えて出力を見るデバッグで発見した。1桁のケースはタイプするのも簡単だし、それでいて境界に近くてバグが潜みがち。嗅覚を働かせよ。
えびま @evima0
(D 実はもともと「9 1」っていうサンプルがあったんですが、出題の意義が 1/3 くらい消滅する (「1 9」だと 2/3 消滅) ので消してもらいました) https://t.co/NNcbAu6GjF
このツイートはもっともで、そうでなければ D 問題としては易しすぎて出題されなかったと思う。といってもこれだけいくつも罠があって目配りが要求されるなら、AGC の A 問題といった風情もある。
自分より上位の人は仮に D 問題の罠にはまったとしても、さくっと E 問題を片付けてから帰ってきて、結局 E も D も通してしまうというムーブができてしまう。(そもそも罠にはまらないか)それができるからこそそのレイティングなのだ。自分がそれをやろうとすると虻蜂取らずになるのが目に見えているので、1時間かけて D 問題を通しました。今回の成績はABCDの4完最遅レベルでレートは横ばい。
競技プログラミングをするフレンズ @kyopro_friends
フェネック「もともとD問題でXが1文字のケースを、アライさんは2個か3個しか用意してなくて、それだとWAのケース数でコーナーケースがバレそうだからたくさん増やすようにアドバイスしてみたんだけど、どうだったかな?」https://t.co/FxcvbhUJNL
AC が出るまでは WA の数を見て方針を疑ったり挫けそうになったりしたけど、1アイディアで 7 WA が 1 WA にまで減ったりしたから、まあこういうことなんだろうと予想はしていた。まんまと手のひらころころ。
プライオリティキューを書くだけの問題。まあその「書くだけ」ができなくて 2 WA するのが自分なのだけど。
……だと思ったら、Ruby で最も速い複数の提出が Hash を待ち行列に使っていた。keys.min で最小値を都度取り出す使い方で、それでいて速い。えええ?
あと、久しぶりにプライオリティキューを書いたから速度改善テクニックを1つ忘れていた。ヒープを整理するときに都度都度要素を交換しながら上昇(下降)するのでなくて、ローテーションする感じで、いくつかの要素を順番にスライドさせてできた空きに追加要素を置くのがいい。
最終更新: 2021-05-07T14:00+0900
先週末の ARC。ABの2完でレートは横ばい。ちょっと背伸びして C 問題が今やっと解けたので日記にする(べつに考え続けていたわけではなくて、オラクルが降ってくるのを待っていたのです)。
一応制約は掛け算していたんだけど、まずは素直に数えて確実に答えを……TLE。見れば一次 の k のΣなので機械的に変形して……AC。
間違った式の変形に5分以上の時間をかけてもしゃーないので、TLE は避けられない。今は(ARC の1問目に対しても)ステップを刻まなければ、答えにたどりつくことさえ覚束ない。
どれだけ1円を払っても数の種類は1しか増えないので、基本となる操作は何回2円を払って絶対値を変化させられるか。±B が境界として存在していて、|B| から 0 へ向かう変化と -|B| から負の無限大へ向かう変化が考えられる。反対側の値は1円余らせておくだけでいい。0 を挟んで -B から B の範囲を数えるのが面倒か。親切にも B=0 となるコーナーケースがサンプルのひとつになっている。もうひとつのコーナーケースが C=1
2 WA のあとの AC。±B と 0 と、それらで区切られた4つの区間を愚直に数えた。
翌日になって機械的に式を整理したもの。できれば if による分岐を消したかったのだが。
問題の見通しは難しくない。表のスコアと裏のスコアと、手番を渡すか否かのフラグ(子孫ノード数(=スコア計)の偶奇)があって、それらを葉からボトムアップで積み上げていけば先手、後手のスコアが即座に解る。
制約の 1≤
の解釈に一瞬詰まったけど、p_v
<vp_v
の上限が v であることで、逆向きにスキャンするだけで子から親へ順序よく処理できる親切設計だとわかった。
最後まで解らなかったのは青木君高橋君が採用する最適な行動がいかなるものであるか。二人が何を指標にしてどの子を選ぶのか、それが解らないでどうしてコーディングができる? 何をコードにする? 自分はこの、先攻後攻が決まった瞬間に勝ち負けが見えるゲームを、きっと楽しくプレイできるんだろうなあ。
odd.sort_by!{ _2-_1 }
と even.each(...)
がキモ。これが二人の戦術。
最後まで見えなかった even.each についてもう少し。
even は潜って戻ってきたときに手番が入れ替わらない子ノードを集めた配列。表のスコアが裏のスコアより高いものは手番(※広辞苑にはテツガイの見出ししかない。テバンは業界用語か?)を持っている方がさっさと潜って表のスコアを得てしまえばいい(裏のスコアは相手に渡る)。では裏のスコアの方が高いものは?
裏のスコアの方が高いものは、できることなら相手の手番で相手に選ばせたい。そうすれば表のスコア(低い)が相手のものに、裏のスコア(高い)が自分のものになる。それが可能になるのは、潜って戻ってきたときに相手に手番が渡る子ノード(odd 配列)が奇数個ある場合。手番というババの押し付け合いに勝てる。
Ruby の他の AC 提出(今のところ2つ)と比べて遅かったので出し直し。100 ms 縮んで遜色がなくなった。省メモリを目論んだが結果的に増えている。配列の配列の配列がよくない。
ところで、再帰呼び出しを行っている解答を手元で実行してみたらいくつかのケースで stack level too deep (SystemStackError)
が出て速度比較ができなかった。PC が貧弱なんだな(環境変数か? その解決法はドーピングぽい)。
人類の手には多少余るとしても、プログラマを信頼し、力を与えてくれる言語が好きだ。安全のためと称して枷をはめようとする言語は選ばない。安全な」■git は素直でパワフルな道具>20181118p01。リンカは素直で馬鹿な道具>20181102。Nintendo Switch の UI>「「あまりに親切すぎるUIは冗長になる」という考えのもと、プレーヤーを信頼して意図をはっきりさせたかった」。ユーザーの意図を反映するかわりに押しつける道具>20150410。鈍 は退屈だ。