コンピュータの動きを変えるには、コンピュータの中のデータを少し書き換えればよいのです。すなわち、社会が環境の変化に対して、記録されているデータを書き換えるだけで対応できるのです。」 社会が~がどこに繋がるのかわからない。たぶんがを抜いて社会環境の変化だと思う。■71-72 ページ。「
サービス利用や書類において利用者ごとに割り振られる符号で、パスポート番号、基礎年金番号、運転免許証番号、住民票コード、マイナンバー、保険者番号などがあります。」 個人情報の例として保険者番号が挙がっている。元になった政府のページ(「「個人情報保護法」をわかりやすく解説 個人情報の取扱いルールとは? | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン」)からが保険者番号なので間違いではないのかもしれないけど、保険者って組合などのことなのでは? 保険の文脈で個人に対応するのは被保険者という用語なのでは? 保険者番号って「サービス利用や書類において利用者ごとに割り振られる符号」(本と Web より)とは違うのでは? 保険者番号について検索したら保険者番号の中にも保険者別番号みたいな紛らわしい番号が入れ子になってるみたいだけど、だからといって変わることはなさそうだし。■74 ページ。「
さまざまなサービスのログインの際に、ID とパスワードのみならず、30 秒ごとに更新される6桁の数字を打ち込んでいます。これにより IT とパスワードが盗まれたとしても、スマートフォンも同時に盗まないと IT サービスにログインできないのです。」 盗まれるのは IT とパスワードではなく ID とパスワードだと思う。直近で IT というワードを使っているせいもあるだろうし、アイティとアイディという音の近接性に引っぱられたタイポということもあると思う。実際濁点の有無によるタイポってよくやるんだ。キーボード上での近接ではなく音の近接に引っぱられて間違える。■93 ページ。「
見れません」 学校で習ったら抜き判定法。まず未然形(~ない)を作ります。語幹が「~aない」というようにあ段に変化するなら五段活用動詞なので可能動詞が作れます(作るの未然形は作らないであり tsukura-nai なので。一方で見ないは mi-nai であり上一段活用なので作れない)。今になって面白いと思うのは、これって完全にネイティブ向けの説明だなというところ。まず未然形がどうかという答えがあって、そこから活用のルールを得ているところ。ルールに従って活用させているのではないんだ。判定法を役立てるためにはまずら抜きを疑うことができないといけないんだけど、今では「見れる」より「見られる」の方に違和感を覚える人の方が多いだろうなと思う。だって年齢を問わずそんな風に話す人まわりにいないでしょ? 「俺は例外だ」って言いたいけど、自分は話をしない人だった。■■■122 ページ。「
社会人として知っておかなくてはならいのは」 脱字。■154 ページ。「
生産性を改善させるためは」 脱字。■159 ページ。「
Society 5.0 といった日本政府しか使っていないバズワード」 バズワードのバズはブザーと同根らしい。うるさく鳴るもの。多くの人が口にする言葉というのは、専門用語とは対極の扱いを受けて意味や本質を失ったり逸れたりしていくことが容易に想像できるけど、そういうものを同一視した結果が「転じて~の意」と辞書で紹介されるのかもしれないけど、今のところここでのバズワードの使い方には「一人で爆笑」と同じ矛盾を感じる。
2 1 4 3
という順列は前半後半の2グループに分かれていて、1回のスワップで達成できる辞書順最小は 2 3 4 1
なので、1 と 3 をスワップする必要がある。何をどう判断して 1 と 3 をスワップすることができるのか。さっきのルールでは 4 を見ているときに 1 を引っぱってくることになって良くない。グループの末尾の位置にあっては多少の妥協をして現在の要素より大きい値を引っぱってくることになっても他所のグループとスワップをしなければいけない。それで 1 を見ているときに 3 を引っぱってくることができる。そうした結果が本当に辞書順最小かというのは実はよくわからないところだけど……。■提出 #46663066 (TLE×18) のち 提出 #46665195 (AC / 772 ms)。アルゴリズム的な違いはない。スワップ候補というのは1度に2つだけ準備できていればいい。最小の要素を持つグループと、2番目に小さい要素を持つグループ。現在見ている要素と異なるグループが実際のスワップ対象になる。この2つの要素を配列の外に出して変数で参照するようにしたりして配列参照を減らしたら TLE が AC になった。■グループの管理とスワップ候補の管理を同時に行うために、UnionFind のルートの決め方をいつものようにサイズの大きい方を新しい代表にするのではなく、値が小さい方を新しい代表にしている。そうすると Find 関数での書き換え回数が増えてまずい場合があるのだけど、代表と最小要素を別々に管理するのは煩雑でミスが避けられない雰囲気だったのでそうしている。スワップ候補の列について。最初にソートして用意するんだけど、スワップ1回につき1つの候補が列から消えることになる。現在見ている要素の代表が消える場合もあり必ずしも先頭2要素のどちらかが消えるとは言えないし、Ruby には SortedSet がない。今から BIT を持ち出すのは大仰で気が進まないし、消す操作を配列に対して素直に行うと実行時間が足りないので、スワップ候補の先頭2要素についてだけ今もまだスワップ候補(グループの代表)のままであるかチェックをするようにして、結果的に削除操作を遅延させている。こういう部分であるとか、数列を先頭からひとなめするだけで辞書順最小を達成するだとかいう部分があるから、効率良くやるのがたいへんな問題だったと思う。スワップするためには最小の要素がどこにあるかを知る必要があって、それを追跡する逆引き配列を予め作成してスワップの際には同時に更新しもしている。たいへんだなあ。そのときそのときで全体を見て最適な選択ができたならもうちょっと簡単だった。■昨日のコンテスト成績証。解くべき問題を解いて -5。まあ順当。B 問題が解けたのえらかったと思う。約分なんて高等数学テクニックとか式をにらんでの2の素因数探しとか、そんなんもう何十年も前に忘れてんねん。■■■「そうした結果が本当に辞書順最小かというのは実はよくわからないところだけど……」。この問題の設定においては位置と値が等価だということをよく考えれば納得できるのではないかな。「グループの末尾の位置にあっては多少の妥協をして現在の要素より大きい値を引っぱってくることになっても他所のグループとスワップをしなければいけない」と書いたけど、この「グループの末尾の位置」というのは必ず1を含むグループの末尾のことだし、「他所のグループ」というのは必ず全メンバーが後方を占めているグループのことなので、そういう関係を踏まえればスワップの位置づけがわかる。いや……、考えれば考えるほど「必ず1を含むグループ」であるということが俄には承服しがたいな。やっぱりそうだと思うんだけど。A.all?(A[0])
でも A.uniq.size==1
でもお好きな方で。■B 問題「3-smooth Numbers」。素因数が2と3だけかどうか確かめる。2と3で割れるだけ割って1になるかどうかでわかる。■C 問題「Error Correction」。これ3つの問題がひとつになってるよね。強いて言えば2つは対称な問題だったので、2種3通りの解答を書くのがとても面倒でした。文字数が1つ多いときは、1度だけ比較をスキップできるということ。それで他の全ての文字が一致するなら可能性がある。文字数が1つ少ないときは、文字数が1つ多いということです。■D 問題「Square Permutation」。意外に Ruby での AC が少なかった問題。13 の階乗は数が多すぎるので、平方数の方から攻める。2乗して 13 桁を超えるのは数百万くらいの数からだったので列挙できる。ところでね、サンプルの2に「異なる並べ替え方でも、並べ替えた結果の数が同じなら 1 つと数えることに注意してください」と書いてある。そんな大事なことは本文に書いておけよと思って今読み返してみたら。本文には「
(1,…,N) の順列 P=(p1,p2,…,pN) によって i=1∑Nspi10N−i と書ける整数のうち、平方数であるようなものがいくつあるか求めてください」と書いてあった。うーん? 順列ではなく順列によって表される整数を数えろって書いてあるのかな? まあいいや。自分のこの提出(#46569450)には順列を数えた部分がコメントとして残っている。無駄な時間を使ったぜ。しかも最初の提出は WA×1 だった。ゼロは平方数に入りますか? 入るみたい。式をよく見ると順列を数える場合でも答えに足すのは固定値なんだな。単に大きな固定値を足すか1を足すかの違いでしかなかったのに、つどつど無駄に数を数えていたのは自分が足りないせいだったな。■E 問題「Joint Two Strings」。これも最初は違う問題を解こうとしていた。この問題の部分文字列とは連続とは限らない部分文字列のことでした。問題文にちゃんと書いてあるんだから、読むだけでなく頭に入れてくださいね。制約が大事。「
S1,S2,…,SN の長さの総和は 5×10^5 以下」と書いてあるのだから、S をなめるような処理を書いてその中で T をスキャンしたりしなければ間に合う。S ごとに T を前から何文字カバーできるかを数え、同じように T を後ろから何文字カバーできるかを数え、足して T の長さより短くない組み合わせを数える。これは罠なんだけど、入力の N は T の長さではありません。今日の入力は、C 問題 と E 問題が共通して変則的だった。なぜ関連するわけでも同種でもない入力を1行にまとめるのか。(たとえ使わないにしても)今回に限って文字列長を先行して与えないのはなぜなのか。入力の処理が面倒だった。■F 問題「Beautiful Path」。比率は扱いが難しい。最終的に分子を最大化して分母を最小化したいんだけど、中間値についてたとえば比率が同じでも (美しさ)/(コスト) = 100/100 と 10/10 を同列に扱ってはいけない。100/100 を 10 % 改善するには美しさを 10 足す必要があるけど、10/10 を 10 % 改善するのには美しさを 1 足すだけでいい。以前に濃度の問題を2問解いている。「Sugar Water 2」(20230319) と「食塩水」(20220714)、それともうひとつ「おまかせ」。それでもやっぱり解法に悩むし 30 分はかかるんだね。途中で G 問題を読んだりなんかもして、でも F 問題の制約が「1アイデアで解けるよ」と訴えていたので F 問題に注力することにした。解法は以前の日記に書いたように、濃度を決め打てば溶質の過不足が具体的な値として求まるので、これを最大化するようにして最終的にゼロを上回ればいい。二分探索で。■コンテスト成績表。遅い6完だったけど青パフォでした。明日の ARC にはいくつのレートを捧げることになるのかな。■D 問題。提出 #46587508 (gmmtea さん / 971 ms)。他の Ruby の提出にほぼダブルスコアの差をつけて1番早い。列挙に工夫があるのかなと思うけど、よくわかんないことをしてる。すごい。■ちょっとお風呂で考えて Send More Money (20210412p01) と共通点があるかと思った。あれは DFS で無駄なく列挙することで4桁 ms が2桁 ms まで劇的に縮んだ問題だった。この問題も2乗する数を1桁ずつ確定できないかなと思った。確定済みの値が cba で次の桁が d のとき加算する値は d000 であり、2乗した数は (d000+cba)^2 = d000*d000+2*d000*cba+cba*cba になる。増分は d000*d000+2*d000*cba の部分。増分の末尾ゼロ3つが確定しているので平方数の下3桁には影響を与えられない。そんな感じで平方数の確定した桁と使える数字とを見比べて違反があれば即座に以降の列挙を打ち切れるのではないかなと。実際にやったけど答えが合わないしサンプルの3が却って遅くなったのでやめにした。